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2018年5月 5日 (土)

西洋占星術の歴史をざっくりとまとめてみた

先日、いよいよアストロロジー(西洋占星術)をちゃんと習い始めたりしました。
 
それの関連もあって、『世界史と西洋占星術』という本を改めて読んだので、
西洋占星術の歴史をまとめておきます。

Astrology
 

■西洋占星術とは何か?

まず、『西洋占星術』とは何か?
単純に言うと「西洋で生まれた星を使った占術」ということになります。
生まれた時の星の配置によってその人の運命・性格を占います。
朝のニュース番組でやってるような12星座占いが有名。ただ、テレビでやってるようなやつは玩具みたいなもので、プロが使うやつは一日違うだけでだいぶ結果が違います。出生時間によっても違う。『ホロスコープ』と呼ばれる出星図を算出するものです。

占星術は広義となると『アストロロジー』と呼ばれます。
これは、「アストロ(天体)」+「ロジー(学)」の略で、
星と人と神との関係を探るような学問・神秘思想は、全てこれに該当することになります。
従って、天文学、神学、哲学、魔術などは必然的にこれと絡んできます。
古代にはそういうのを探求する学問があり、それが今のような占星術になりました。

世界は・・・特にヨーロッパにおいては、
17世紀にガリレイが登場するまでは「天動説」が常識でした。
「天動説」は「我々を中心に星が周っている」という世界観だったため、
星を神秘的なものとして見る哲学は、必然的に登場するものでした。

ヨーロッパでの占星術発展の経緯をざっくり言うと、
4世紀頃までは栄えていたが、5世紀から11世紀頃に「崩壊の時代」がおとずれ、
そこから12世紀に復活するが、17世紀にまた衰退してきます。

5世紀の衰退はキリスト教が絡んでいて、17世紀の衰退は古典物理学の登場が絡んでます。

メジャー所はそのような様子ですが、衰退期も影で脈々と探求されることで生き残ってきました。
それぞれ詳しく説明していこうと思います。
 

■紀元前と4世紀まで。ギリシャ全盛期時代

占星術の最古となると、紀元前2000年頃のメソポタミアの楔型文字・・・にまでさかのぼるらしいです。

紀元前5世紀から始まった体系化の過程で『十二星座官』が考案され、
出生日時を元に「出生占星図」(今で言うホロスコープ)が作られるようになりました。

紀元前4世紀から1世紀にかけては、
メソポタミアの占星術が、ギリシャ、エジプト、インドといった文明と融合していきました。

そして、特に栄えるのは古代ギリシャで、
プラトンやアリストテレスを筆頭に、
哲学・数学・神学・魔術などのアカデニズムが流行っていて、
それらが一体となった「ヘルメス主義」というのがありました。
天文学・占星術も、
それに連なる「天体の学」として、
それらの学問と一体となりながら探求されていました。

中でも『プレマイオス』という人物が有名であり、
この人によって、この時代の天動説が完成され、
十二の星座にもなる十二宮の概念も確立されました。
 

■5世紀から11世紀まで。崩壊の時代

歴史的には、4世紀の終わりごろから、
ローマがキリスト教を国教とします。

それが災いして、5世紀あたりから、
西洋占星術はキリスト教の影響で廃れていくことになります。

キリスト教で政治を行うためには、
「神の教え」としてキリスト教のみを崇拝しなければならない。
その他の教義があるのは都合が悪い。
占星術に限らず、多神教に連なるものは軒並み迫害されます。
5世紀の初頭に、アウグスティヌスという人物によって
占星術は悪魔的な術とまでレッテルが張られることになります。

以前は占星術を政治に使ったりしていたローマもすっかり使わなくなり、
カトリック・キリスト教に染まることになります。

このように、ヨーロッパ周りではほとんどの占星術が死滅したものの、
ペルシャやインド、イスラム世界では生き残ることになるので、
この「崩壊の時代」での発展はそちらが中心となります。
影で色々と発展はしてることが先の本には書かれていますが、
長くなるので省略します。
  

■12世紀から16世紀まで。ルネサンス時代

12世紀頃になり、キリスト教一強時代だったヨーロッパに転機が来ます。
「ルネサンス」の登場です。

ルネサンスは、ギリシアやローマの文化を復興しようとする文化運動であり、14~16世紀辺りがその時代と言われますが、12世紀には既にその兆候は出てきていました。
キリスト教は酷いものは酷いということもあり、新しい文化の探求が知識人の間で流行るようになります。

この時期に起きた様々な出来事・・・
まず、12世紀に「ヘルメス文書」が翻訳されて出回ることになります。
さらに、古代ギリシャで天動説を完成させて様々な文書を残した「プレマイオス」の著作も翻訳されることになります。
アラビア文化がヨーロッパと交流することになり、これまでイスラム世界で発展していた占星術が逆輸入されることになります。
ユダヤ神秘主義「カバラ」も登場し、キリスト教に対する新解釈も試みられるようになります。

この時期は「ルネサンス期の魔術」として、
錬金術や神秘主義も含めて、様々な魔術が生み出された時代でもありますが、それと同時に占星術も復興されることになります。
 

■17世紀から。近代理性の登場

16世紀ぐらいまで盛り上がっていたルネサンス期の占星術ですが、
17世紀になってまた転機が訪れます。

ガリレイニュートンの登場です。

ガリレイは「地動説」の提唱者。ニュートンは「古典物理学」の構築者です。
これを機に、人類は「科学」の時代に突入します。

「星」は、「我々を中心に周っていないもの」になり、
「天文学」は、物質的な「力学」になりました。

ニュートン物理学に影響された学者が、
占星術に対して、怪しく馬鹿げたものだという見解を示し、
「迷信だ」と糾弾するような構図も出てくるようになります。
(ただ、ニュートン本人は錬金術や占星術など、怪しげな研究してることでも有名です。この辺の話はいつ聞いても不思議な所。)

この時代からの知識人は、占星術などは「秘密裏に」行われることになります。
ただ、大衆の間では、まだ人気がある所もあり、
時代の影で信じられているものでもありました。
 

■19世紀。人智学協会の登場

19世紀。ヨーロッパ全体では産業革命がどんどん進んでいってる時期であり、
「科学」を信じる「近代理性至上主義」の全盛期でもあります。

同時に、その裏で神秘思想が復興される時代でもありました。

アメリカで占星術にも影響を及ぼす、大きな機関が登場しました。
『ヘレナ・ブラヴァツキー』『人智学協会』です。
ブラヴァツキーの作った流れは、アメリカの現代スピリチュアル文化の起源とも言えます。

ブラヴァツキーは、自身の神秘思想に占星術も絡めたりもしていました。
これから来る時代のことを『水瓶座の時代』と呼んで、
強調したりしていました。

そして、ブラヴァツキーの影響を受けて、
『アラン・レオ』という有名な占星術師が登場します。

アラン・レオは、来たるべき「水瓶座の時代」のために、
占星術の普及に専念して、
ホロスコープを作るビジネスを確立させたり、
「太陽官」を元にした『誕生星座』という概念を普及させたりしました。
現代に伝わる「ホロスコープ作りの占星術」は、ほとんどこの人が確立したものになります。
 

さて、他にも19世紀というと、イギリスで「黄金の夜明け団」が登場したり、
そこから「アレイスター・クロウリー」が出てきたりしていたので、
そこで占星術の概念が用いられたりもします。
 

■20世紀以降と今

次に、20世紀には何が起きているでしょうか?
まず、『ルドルフ・シュタイナー』が出てくるので、それにともなうシュタイナーの占星術などが出てきます。
それから、アメリカではヒッピームーブメントやニューエイジが登場してくるため、それにともなう占星術の利用などが出てくるようになります。

科学サイドでは、「相対性理論」「量子力学」が登場してきます。これも物理学にとっては大きな変革であり、その変革は神秘思想の分野にも繋がっていきます。間接的に占星術にも影響が出てくるようにもなります。

その他、現代科学やグローバリズムに対するカウンターカルチャーな文化の登場したり、オカルト文化の復興が出てくると、それと連携するように占星術が機能するようになるわけです。
 

現代において、ちゃんとした占星術となると、堅物な宗教とも科学とも相性が悪く、つまはじきものになりやすいです。・・・本当は相性の良さそうなものですが・・・。
マニアックなジャンルという立場で居続けて今に至る?といった所になると思います。
 

■おまけ。占星術のカテゴリーについて

先の本より引用すると、占星術(アストロロジー)はカテゴリー分けをすることができます。
それぞれ、『ハイアストロロジー』『ミドルアストロロジー』『ローアストロロジー』と呼ばれ、以下のようになります。

ハイアストロロジー:
哲学者や神学者の占星術。
天体の影響の理論と道徳的選択の関係を論じるのがメイン。

ミドルアストロロジー:
ホロスコープの作成と解釈がメイン。
語学力や数学力が必要。

ローアストロロジー:
道端の占い師などが扱うものや、
現代では新聞や雑誌の「占い欄」に代表されるもの。
 

以上。占星術に限ったことじゃなさそうな区分なので、
他ジャンルの大系化でも参考になりそうな所です。

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